シームレスに仕上げる加工
研磨加工はノウハウが必要なため、専業の町工場が高度な加工を行うケースが一般的です。三陽機械製作所は設立から70年間、大手産業機器メーカーの部品加工を担当するなかで、切削加工と研磨加工を両方手掛け、経験とノウハウを積み重ねてきました。切削と研磨をシームレスに仕上げる加工には、大きなメリットがあります。
連携による高精度な仕上げ
切削加工と研磨加工の連携の前に、切削加工の中でも複数加工の連携は大きな効果を発揮します。三陽機械製作所の場合、旋盤チームとマシニングセンタ(MC)チームの連携プレーを重視。例えば「NC旋盤で円筒形を粗加工」→「MC で両端を四角く仕上げ、ねじ穴を加工」→「NC旋盤で四角の端面から円筒の先端に向かって斜めにテーパー加工」といった仕事では、ねじ穴の入り口が潰れないようにするために両チームが情報を交換しています。
切削と研磨の連携プレーも同様に、顧客が指定する寸法公差に収めるために、切削でどこまで削り、研磨でどう仕上げるかとの役割分担を決めています。また、研磨チームが切削加工のわずかな偏りに気づく場合があり、MCチームに情報をフィードバックすることで安定した高精度加工を実現しています。
連携による短納期対応
切削と研磨を三陽機械製作所で両方担当すれば、それぞれ別の工場に発注するのに比べ納期を大幅に短縮できます。東京都大田区の本社工場、山形県の米沢工場がそれぞれ切削加工と研磨加工の機能を保有しており、同一の工場建屋内で2工程を完了して物理的に納期を短縮します。両工場で連携して仕上げる場合でも、大田区と米沢の間で定期便での配送を行なっており、外部の別企業への委託よりはるかに短納期です。
実際の部品製造の現場では、研磨工程に移った部品に切削加工での手直しが必要、とのケースは意外に多いもの。三陽機械製作所なら即座に切削加工の手直しが可能なだけでなく、原因を考え、以降、手直しが必要のない切削加工の体制をすぐに確立しています。
連携によって超高精度部品の量産が可能に
100分の1mm〜1000分の1mmの高精度加工を安定して繰り返すのは至難の技。少量の試作品の製作はできても、量産部品の超高精度加工は不可能でした。
しかし、三陽機械製作所は切削加工と研磨加工を自社内で両方手掛けることによって、超高精度の部品を月1000個単位で中量生産し、お客様に安定供給してきました。回転部のある流体制御機器など、平面でも円筒でも高精度が必要な産業機器の部品なら、切削と研磨を一貫加工可能な三陽機械製作所にご相談ください。